[徳島]










県庁様のある町(10/10/05)


 徳島に初めて来たときに、この町の道路案内標識の異常さに気づいた。通常、市街地近郊の案内標識なら、「市街地10Km」とか、「徳島15Km」と書くのがふつうである。しかし、この町では「県庁10Km」とか「県庁方面右折」の様に、市街地方面の案内には必ず、「県庁」の名前が入る。ちょっと数えてみると、幹線道路で2kmの間に4〜5個は「県庁」の看板がでている。幹線道路だけではなく、この道は地元の人しか通らないだろうと思われるような路地にも、「県庁」の看板がある。

 しかも、「県庁」近くの商店や自動車ディーラーは、「県庁前店」とか「県庁前営業所」と看板を出しているところが非常に多い。

 さらに驚くことに、県庁前の川岸には「ケンチョピア」と呼ばれる(と言うより正式名称なのだが・・・)マリーナがあって、レジャーボートやレジャーヨットが何十艘も停泊している。なんと言っても「ケンチョピア」である。「県庁」と「ユートピア」の結合である。おそらくこの名前には、「県庁様」が授けてくださった「ユートピア」と言う、感謝の気持ちが込められているに違いない。

 そして極めつけは、川を挟んで「県庁」の向かいにオープンした「渦潮ビール」だ。なんと、この店の「売り」は、「水面に映る県庁を眺めながら地ビールを飲める」事なのだそうだ。

 ここまで、「県庁」が中心になっているとは、呆れてものがいえない。おそらく「県庁」にお勤めの県のお役人様は、よほど民衆に敬われているに違いない。徳島の人間は、年に一回「県庁詣で」をする事が礼儀になっていると知人に聞いたことがあるが、まんざら嘘でもなさそうである。

 県の役人でさえこれほど敬われていると言うことは、その首長である「県知事様」は、どれくらいの権威を誇っているのであろうか?実は、徳島に来て6ヶ月ほどになるが、未だ「県知事様」のお顔を拝見したことがない。いや、それよりも名前すら知らない。やはり、十分に権威のある方は、簡単には下々の者どもに顔を見せたりすることはないのだろう。きっと、年に何回かは県庁の窓から県民に対して手を振ってくださるに違いない。そのときには、県の各地から民衆が県庁の周りに集まり、涙を流しながら「県知事様」の柔和なお顔を拝むのであろう。今度はおそらく来年の新年の挨拶か?今から楽しみで仕方がない。

交通道徳とは〜徳島にみる交通マナーの実体
徳島県警、その怠慢の実体〜車庫証編
フォーク並びと文明度
散乱する買い物カート
タクシー運転手と雲助〜タクシーでGO!!
県庁様のある町
おそばな話


assahi.com に掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約に
より保護されています 。
Copyright 2000 Assahi Shimbun. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

Send feedback to webmaster@assahi.com